♦オールセラミック・咬合とマージン♦
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兵庫県 H様 40代女性
オールセラミックの補綴にて、正常な咬合を取り戻したH様。
はじまりは、前歯が前に出て来たように感じ、咬み合わせが年々悪くなっているかもしれない…と感じていたことからでした。
「歯がすいて来た」「歯が開いて来た」「歯が伸びて来た」
と感じご来院される方は現在も非常に多く、その原因は咬み合わせと歯周病によるものなど様々ですが、精密な診断により特定できます。
例えばスポーツを良くされる方や、毎日歯ぎしりをする方。噛み締めの癖がある方は、奥歯がすり減り、深く噛み込むようになります。その結果、前歯同士が強く関与し合うようになり、前歯が開いてくる事態を引き起こしたりします。
歯周病由来である場合は、CTで骨の吸収度、細菌検査等で詳しくチェックする事が出来ます。
そして根本治療を完璧にしてからの処置が必要になります。
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当クリニックで補綴した部分の歯肉が皆引き締まり、きちんとピッタリ合って美しく見えるのは
この根本治療、土台の部分から妥協せず完璧に治療しているからであり、決して個として綺麗で完璧なものだけ追い求めているからではありません。
歯周病治療が完璧に出来ていない歯に被せ物をした場合、マージンフィットが悪くなります。
※マージンとは、インレーやクラウン、ブリッジ等の補綴物の縁の事で、
補綴物と歯の適合がピッタリ合っていることを、「マージンフィットが良い」
補綴物と歯の適合が悪く、隙間があいているいたりすることを「マージンフィットが悪い」と言います。マージンの適合が甘い(マージンフィットが悪い)と、その部分にプラークが溜まり、歯肉は腫れて二次虫歯や歯周病のリスクが急激に高まりますので、補綴物を製作する上でマージンの適合は特に重要になります。
適当な型取りで、技工所から送られて来たものをポンとつけるだけでは絶対に適合の良いものはできません。
クラウンの場合はきちんと歯周病治療を行った後、歯と歯肉の間に特殊な糸を巻き、その上で精密な形成を行い、ズレを最小限に抑える印象材できちんと型をとり、咬み合わせをとります。
本歯を合着するまでに時間が空く場合は、キチンと形が整ったままでいれる様、仮歯を細かく合わせ直してセットしなおしておきます。時間はかかりますが、大切な工程です。
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beforeの写真の補綴物は適合が悪いため、プラークがかなり付いている事が確認出来ると思います。